Arasenblog Witten by Ryuichi Arai

防犯(安心)カメラで子どもを救う

いじめ

 いじめを生み出さないシステムを構築する上で、防犯カメラを教室に設置することも有効だと考えます。

 すでにイギリスの中学校では、9割の学校に防犯カメラが設置されています。いじめが起こりやすい教室、トイレ、更衣室に多く設置されているそうです。

 しかし日本では、防犯カメラが設置されている場所は正面玄関と昇降口のみ、という学校がほとんどです。

 それはなぜでしょう? 

 日本の学校は、外部からの不審者対策しかとっていないのです。危険は外部にある、と考えているのでしょう。

 いやいや、むしろ危険は内部にはびこっています。これだけ問題になっているいじめについても、なんら実効性のある手立てをとっていないのです。

 教室にカメラを設置することは、先生や学校にとって不利益につながるのでしょうか?

 いじめの基礎基本でも紹介しましたが、誰にも見られない、自分が特定されないという条件があれば、人は倫理的に正しくないことをする確率が高くなります。

 いじめが起こっている場所は、大人がいない場所です。

 いじめを防ぐためには、第三者を介入させたり防犯カメラを設置したりして、人目を意識させることが大切なのです。

 防犯カメラの設置は、高いコストパフォーマンスを発揮すると思われます。映像という証拠があれば、いじめの加害者は言い訳ができなくなります。大きな抑止力となるでしょう。

 最近、町中に防犯カメラが増えてきました。私が住んでいる地域では「防犯カメラが設置されている町。安心の町」とうたわれています。やはり多くの大人は、防犯カメラの威力を感じているのでしょう。

 先日、県警本部長の話を聞く機会がありました。「近年、刑法犯の発生件数が激減している。防犯カメラの設置数が増加してきたことが背景にあると考えている」という話が強く印象に残っています。

 日本でこんな話をすると、「個人のプライバシーが侵害される」と批判される方がたくさんおられます。しかし中国では、すでに防犯カメラが一般的になっているのです。

 中国では、世界最大の防犯カメラ・ネットワークが構築されています。推定4億台の監視カメラに人工知能が搭載され、顔認証技術など最新技術を備えています。

 この取り組みの背景には、犯罪を事前に防止することでクリーンな社会を実現しようとするプロジェクトがあります。

 例えば、赤信号の無視やスピード違反を取りしまることで、その後ろにある大きな犯罪を抑止する目的があるのです。この取り組みは少しずつ成果が出ているようで、今後、防犯カメラの設置が爆発的に広がるかもしれません。

 みなさん、どう思われましたか?

 防犯・監視カメラと聞くと、「犯罪者を取り締まる」や「国民を監視する」などと負のイメージを持たれるかもしれません。しかし私はこのカメラを「安心カメラ」と呼びたいくらいです。

 お住まいの地域からいじめを防ぐためのシステム構築として、ぜひ防犯カメラの設置を検討してみてください。