心に残るプレゼントの探し方
「心に残るプレゼントは何ですか?」
2011年に「くらしの良品研究所」が実施したアンケートです。
(30~40代を中心に1046名が回答。男女比は男性15.3%、女性84.7%)
1位は「子どもや身内からの手紙やメール」
2位は「花、植物」
でした。
どちらも一般的には、資産的な価値として残せないものです。
つまり、
人を幸せにする、最高の贈り物とは、
「物」ではなく、「心」なのです。
私の心に残るプレゼントは?というと、
新任1年目に保護者からもらった賞状なんです。
24歳のあらせん です。
小学校の3年生を担任させてもらいました。
もう、今考えただけで、恥ずかしくなります。
「先生、窓を開けてもいいですか?」って、
子どもに、聞かれて、
「ちょっと、待っててな」
と、隣の先生に、
「『先生、窓開けてもいいですか?』
って、聞かれたんですが、開けさせていいですか?」
「あんた、開けていいに決まってるやん。
こんなこと、自分で判断し!」
無茶苦茶な学級経営で、今、思い出すだけで、
申し訳ない、もう一度やり直したい、
なんて思う「授業」「学級経営」・・・です。
しかし、全力で取り組んだことは、間違いない事実です。
そんな破茶滅茶な1年間でしたが、
保護者の皆さんは、そんな新米教師を温かく支えてくださったのです。
3学期終了時の終業式。
3年生の教室で、
代表の保護者が私に「いい先生だったで賞」と書いた賞状を
プレゼントしてくださったのです。
心が温かくなるプレゼントでした。
心が揺さぶられるプレゼントでした。
私がなぜ、この賞状をもらって、
心が温かくなったのか?
心を揺さぶられたのか?
感動したのか?
私は、1年目の新任で、授業も、子どもや保護者へのアドバイスも、生徒指導も、食育指導等々も、反省だらけ。
「もっとこうすればよかった」「ああすればよかった・・・」
冷汗をかきながらの毎日を送っていました。
そんな姿を子どもも保護者も、じっと見てくれていたんだと思います。
こんな落ち込んでばかりいた私にとっては、
少しでも「良い評価」をいただきたかったんだと思います。
ていうか、「良い評価」なんてもらえるなんて思っていなかったんだと思います。
そんな私にとって「いい先生だったで賞」という言葉は、
「前に進む力が湧いてくる言葉」
「勇気が湧いてくる言葉」
「これからの教師人生に希望が持てる言葉」
だったのです。
私にとっては、一番欲しかったプレゼントだったのかもしれません。
もらった時は、
涙が止まらなかったです。
私はこの一枚の賞状が宝物です。
宝です。
負けそうになったときに、
「絶対に乗り越えられる。がんばろう・・」
この賞状を見て、何度、見返して頑張れたことか・・・。
サムネイルの写真は、そのときもらった賞状です。
もし、あなたにとって、大切な人がいて、
何かプレゼントをしようと思っているのであれば、
「心温まる」プレゼントをしてあげてはどうでしょう。
では「心温まる」って、
どんなプレゼントをしたらいいのか?
私は、その大切な人が、
今、本当にほしい「言葉」を、
考えて、考えて、考えることだと思います。
そうしたら、きっと見えてくるんじゃないでしょうか。
そして、見えてきた言葉を
手紙や口で「伝えてあげる」。
それが心に残るプレゼントになると思っています。