いじめの加害者と被害者の関係
いじめの加害者・被害者は、どのような関係なのでしょうか。
いじめの多くは学級の中、いつも遊んでいる仲間のあいだで発生しています。
全国の公立小学校5年生~中学校3年生、6906人に実施した調査(1997年)によると、加害者の約8割は被害者と同じ学級でした。残り2割は、学級は違うが同じ学年だったケース。つまり、いじめの多くは学級で発生しているということです。
もう一つ、加害者の子どもがどれくらい親しいかを尋ねた調査を紹介しましょう。
「図2」をご覧ください。
いじめの加害者と被害者は、日頃から仲が悪い子ども同士もしくは疎遠な関係だ、と思っている人が多いかもしれません。
しかし、結果は逆だったのです。
いじめがおこなわれる前は、親密か普通のつき合いができる関係でした。実態は「よく遊ぶ友達」がもっとも多く、「ときどき話す友達」と続いています。両者を合わせると、なんと8割。
いじめ自殺があった後、教師から「仲良しだと思っていたので、まさかいじめが起こっていたなんて考えられなかった……」という驚きが表明される場合があります。 いじめは、いつも遊んでいる友達の中で発生しやすいことを理解しておきましょう。