27年ぶりの再会
父さん、もう許していますよ。
2年前。恩師から
「どんなにえらくなっても親孝行していない人はニセモノだよ。」
「親孝行しなさい」
という話をしていただいた。
この2年間、私は自分にとっての親孝行とは何かをずっと問い続けてきた。
私の両親は、私が中学1年生の時に離婚している。
私と弟は母に育てられた。
昨日、三重県の津駅で、父と再会した。
27年ぶりの対話である。
64歳の父は現在、三重県で一人暮らし。
若者の幸せのために、お見合いの会社を立ち上げ頑張っているという。
情熱を燃やして日々取り組んでいる様子を知り、うれしく思った。
父は「良い奥さんをもらってよかったなぁ」「可愛い娘ができてよかったなぁ」
と喜んでくれた。
母が来月、福岡の家を処分して我が家にやってくる話題に。
父は「ありがとう」と言っていた。
その時、私は言った。
「私はお父さんのことを、もう許しています。また神戸にきてほしい。」
この言葉を言うために三重県にやってきたのだ。
父は無言で頷いた。
となりで妻と娘がにっこりと微笑んでいた。
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