信じて待つ
科学の発達により「待つ」ことが減少しています。
例えば、待ち合わせに遅れそうになれば、
「先に行ってて」と、携帯電話やLINEで連絡することができます。
昔ならそうもいきません。
昨年、私に第三子が誕生しましたが、出生前に男の子だと判明していました。
昔なら男か女かドキドキして待っていたことでしょう。
どんどん「待たなくてよい社会」になっているのです。
鷲田清一氏は著書「『待つ』ということ(角川選書)」の中で、
物事を長い目で見る余裕がなくなり、
結果が出ないとすぐに別のやり方を求める傾向があることから、
「待つことができない社会」になったとも指摘しています。
しかし、教育者として断言できることは、
教育(子育て)には「待つ」ことが必要です。
モタモタしている子に、
「早く!」と言いたくなる場面は多々ありますが、
グッと言葉をのみ込み、
待ってあげることが、子どもの成長につながる場合があります。
変わるための力になろうと、励ましを送り続けることも「待つ」ことです。
相手を信じて「待つ」ことは、人を育てるための要諦です。