長いものを遠くに。短いものを近くに
「長いものを遠くに。短いものを近くに」
皆さんは、何のことを言っているかわかりますか?
修飾語句の置く順番のことです。
複数の語句を並べる時に、
長い修飾語句はかかる言葉の遠くに、
短いものは近くに、
というルールがあるのです。
例えば、
悪い例が次の文です。
「貴重な江戸時代の三ノ宮で見つけた地図」
良い例は、
「三ノ宮で見つけた江戸時代の貴重な地図」
どうですか?
良い例の方がわかりやすいでしょ。
「地図」という名詞に
「貴重な」「江戸時代の」「三ノ宮で見つけた」
という三つの語句がかかっています。
悪い文は、「三ノ宮」に「江戸時代の」がかかってしまい、
見つけたのは今なのに、江戸時代に見つけたと読まれかねません。
この中で「三ノ宮で見つけた」は
「名詞(三ノ宮)」+「助詞(で)」+「動詞(見つけた)」からなる「句」です。
この長い「句」を遠くにもっていき、
「江戸時代の」「貴重な」の「単語」を近くにもっていくと良いのです。
文例のように、単語と句が交ざっているときには、
句を遠くに語を近くにという順番にすると
わかりやすい文になります。
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