臥薪嘗胆 今日から使えることわざ講座 No.235
「臥薪嘗胆」の「ズバリの意味」「由来」「使い方」などを、ことわざの達人あらせんがわかりやすく解説します。
読み方
がしんしょうたん
ズバリの意味
敵を打つために、また、目的を果たすために、長い間苦労を重ねること。
あらせんより
- 「臥薪嘗胆」とは故事成語です。昔の話がもとになってできた言葉です。その元になった話を紹介します。
- 中国の昔のお話です。越という国と戦って負けた呉の国の王は、「必ず復讐をとげるように・・・」と息子に言い残して死んでしまいました。
- 呉の国の息子は、毎晩、薪の上に寝て身を苦しめて、父の仇を忘れないようにして、二年後に越の王を降伏させました。
- まだ続きがあります。降伏させられた越の王は、捕虜の生活が始まります。その捕虜の期間が何年続いたかはわかりませんが、惨めな生活が続きました。
- そして、ついに越の王は自由の身になりました。
- 自由の身となって国へ帰った越の王は、クマの苦い肝を室内につるし、寝起きするたびにそれをなめて、呉の王の息子に負けた悔しさを忘れないようにしました。
- そして二十年後に、越の王は、心がゆるんで政治をおろそかにした呉の王の息子をやぶって、無念を晴らしました。
- 以上がもとになった話になります。
- かたや薪の上で眠り、かたや苦い肝をなめて、「いまは我慢の時だ。力をつけて、いつかきっと見返してやる!!」という気持ちをわすれないようにしたんですね。
- 追い込まれてしまったり、負けてしまったりしたとき、じたばたしても、ダメな時はダメですよね。そんなときは一旦引いて、その間に力をつける方がいいんですよね。
- 「臥薪嘗胆すること5年、ついに悲願を達成しました!」なんて使い方をします。
- リスナーさんのなかにも今、臥薪嘗胆でがんばっている人がいると思います。応援しています。ファイトです!
使い方
- 勇輔くん、勉強がんばっているね。
- 来年こそ合格できるように、臥薪嘗胆でがんばるぞ。
- ちゃんちゃん
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【参考文献】
・小学生おもしろ学習シリーズ まんがことわざ大辞典 西東社
・やばいことわざ 監修 齋藤孝 アスコム
・小学生のまんが ことわざ辞典 改訂版 金田一春彦監修 金田一秀穂監修 学研
・小学生のためのことわざをおぼえる辞典 川嶋優編集 五味太郎絵 旺文社
・深谷圭助先生のまんが国語事典 まんがことわざ事典 金の星社
・世界のことわざ比較辞典 日本ことわざ文化学会 岩波書店
・わざわざことわざ事典 国松俊英 童心社
・こども故事成語 齋藤孝 草思社