いじめが起こる場所ランキング
森田洋司氏の研究(1999年)によると、次のような結果がでています。
いじめが起こっている場所の一位は教室、二位は廊下・階段です。一方、時間帯でみると、一位は休み時間、二位は掃除の時間となっています。また、学校外のいじめは登下校時にもっとも多く発生しています。
もうおわかりですね。
いじめは大人がいない場所で起こっているのです。
皆さんは、ルシファー・エフェクトという言葉をご存知でしょうか?
・誰にも見られていない
・自分が特定されない
これらの条件が整っていれば、人は倫理的に正しくないことをする確率が高くなります。心理学者のフィリップ・ジンバルドーが研究結果から命名しました。普通の善良な人が、一瞬で悪魔(ルシファー)のように変容することから名づけられたのです。
この研究結果は、どのような人でも悪魔になる可能性があることを示しています。
では、これを防ぐにはどうすれば良いのでしょうか。
それは、「人の目があることを意識させる」ことです。
誰かが見ている状態にすれば、いじめは防げるのです。工夫できることはたくさんあるでしょう。
でも、先生は本当に忙しい。休み時間は次の授業の準備など、やることがいっぱいです。学校に「見回りを強化せよ!」とはなかなか言いにくいでしょう。
たとえば、PTAや地域のおじいちゃん、おばあちゃんに協力してもらってはどうでしょうか。
ある県では、「暴力行為対策アドバイザー(警察OB)」に学校内を巡回してもらった結果、問題行動が激減した、という事例もあります。
子どもたちをいじめから守るために、地域の人材を活用してみてはいかがでしょうか。