蓼食う虫も好き好き 今日から使えることわざ講座 No.137
「蓼食う虫も好き好き」の「ズバリの意味」「由来」「使い方」などを、ことわざの達人あらせんがわかりやすく解説します。
読み方
たでくうむしもすきずき
ズバリの意味
人の好みはさまざまだというたとえ。
ことわざの豆知識
蓼の葉のような辛いものを好んで食う虫もいるように、人の好みはいろいろだの意から。
似たことわざ
- (日本)
- 蓼の虫苦きを知らず
- 人の好き好きを笑う馬鹿
- 十人十色
- (外国)
- 好みはさまざま(ドイツ)
- 人にはそれぞれの好みがある(スペイン・メキシコ)
- 好き好きについての論争はない(オランダ・ルーマニア)
- 焼酎を好む人がいれば、豆腐を好む人もいる(台湾)
あらせんより
- 蓼(たで)というのは、しめった草地や川のそばにはえる草のことです。
- 葉がヤナギのように細いので、ヤナギタデとも言われています。
- くきや葉は、とてもか辛いです。
- この草を使って、食べ物に辛い味をつける香辛料を作っています。
- そんなものを食べる虫なんか、いないと思いますよね。それがいるんです。コガネムシの仲間は、蓼を喜んで食べるんです。
- そこで、いきものにはそれぞれ好き好きがあり、人の好みもさまざまだという意味になったのです。
- ここで昆虫の豆知識。昆虫の好きな食べ物はさまざまです。
- ナナホシテントウムシの幼虫はアブラムシが大好き。2週間の幼虫の間に約500匹、成虫になったら約2500匹も食べるんだって。
- マイマイカブリが好きなのはカタツムリ。カタツムリを見つけると大アゴで殻の中に噛み付く。肉に唾液を注いで溶かしてしまい、その肉をすするんだそうです。
- セセリチョウは鳥のフンが大好物。フンを液体に変えて吸い取るそうです。
- ヒメマルカツオブシの生活の場所は、人の家のタンスや押し入れです。毛織物や羽毛、絹などの、人が大切にしまっている洋服をどんどん食べます。人にとっては困ったものですね。カツオブシも大好きで食べますので、ヒメマルカツオブシという名前がついたようです。
- ちなみにあらせんの好きなものは書道です。書いているときの雰囲気が好きなんですよね。
使い方
- 私、亮介のこと好きやわ~。
- あんな男が好きだなんて、蓼食う虫も好き好きだねぇ。
- ちゃんちゃん
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【参考文献】
・小学生おもしろ学習シリーズ まんがことわざ大辞典 西東社
・やばいことわざ 監修 齋藤孝 アスコム
・小学生のまんが ことわざ辞典 改訂版 金田一春彦監修 金田一秀穂監修 学研
・小学生のためのことわざをおぼえる辞典 川嶋優編集 五味太郎絵 旺文社
・深谷圭助先生のまんが国語事典 まんがことわざ事典 金の星社
・世界のことわざ比較辞典 日本ことわざ文化学会 岩波書店
・わざわざことわざ事典 国松俊英 童心社