烏合の衆 今日から使えることわざ講座 No.128
「烏合の衆」の「ズバリの意味」「由来」「使い方」などを、ことわざの達人あらせんがわかりやすく解説します。
読み方
うごうのしゅう
ズバリの意味
ただ寄り集まっただけで、なんのまとまりもない人々のたとえ。
ことわざの豆知識
- 「烏合」とは烏の集合。
- 烏の群れ集まったようなまとまりのない群衆の意から。
- 英語例:The mob has many heads but no brains.(一味は頭数は多いが脳みそがない)
あらせんより
- 烏の群れは、きちんとそろって集まったり、飛んだりしません。いつも騒いでいるだけ。
- その烏のように、まとまりなく集まって、ただ騒いでいる人たちのことを「烏合の衆」と言います。
- このことばは、古い中国の書物からきています。
- ある時、耿弇という将軍が戦争をしていました。兵をひきいて進んでいくと、敵が近づいてきているのがわかりました。
- 調べてみると、敵の軍はとても人数が多く、勢いもさかんだという。
- 味方の兵たちは怖がって「戦って負けるより、すぐに使者をおくり、向こうの軍に従いましょう。」と。
- しかし、耿弇は自分の目で敵の軍を調査。そこで耿弇は「大丈夫。敵は烏合の衆だ。我が軍は必ず勝利できる」と。
- そして戦いが始まると、敵の軍はまとまりがなく、だらしなくて、すぐに逃げ出してしまいました。
- 耿弇の軍は見事勝利したのです。
- ここから「烏合の衆」という言葉ができたのです。
- 一人一人の個人は、小さな存在かもしれません。しかし、それぞれが成長しながら、連帯と信頼の輪を結んでいくとき、烏合の衆ではなく、絶大なパワーをもった集団になります。
- ゆえに大切なことは団結です。
- とともに、それ以上に「勇気ある一人」が大切です。「大丈夫!必ず勝利できる!」と、皆に大義名分を伝え、勝利する方法を示し、勇気を引き出す「勇気ある一人」の存在が大切なんですね。
- 烏合の衆を統制のとれた強い集団に変えるのは、団結と勇気の一人が鍵です。
使い方
- 勇輔くん、あのいじめっ子たち、またあいつをいじめてるわ。
- 亮介くん、数は多いけど、奴らは烏合の衆や。恐れることは何もないよ。止めに行ってくるわ。
- ちゃんちゃん
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【参考文献】
・小学生おもしろ学習シリーズ まんがことわざ大辞典 西東社
・やばいことわざ 監修 齋藤孝 アスコム
・小学生のまんが ことわざ辞典 改訂版 金田一春彦監修 金田一秀穂監修 学研
・小学生のためのことわざをおぼえる辞典 川嶋優編集 五味太郎絵 旺文社
・深谷圭助先生のまんが国語事典 まんがことわざ事典 金の星社
・世界のことわざ比較辞典 日本ことわざ文化学会 岩波書店
・わざわざことわざ事典 国松俊英 童心社