ミラーニューロンが証明する大人の影響
近年、脳科学の分野では「ファンクショナルMRI(機能的磁気共鳴画像法)」が登場したことにより、脳内の動きをリアルタイムで観察できるようになり、飛躍的な発見が続いています。
その一つが「ミラーニューロン」と呼ばれる神経細胞。実はこの神経細胞こそ、大人が子どもに影響を与えていることを証明する発見だったのです。
ミラーニューロンは、「モノマネ細胞」「共感細胞」とも言われており、目の前にいる人の行動を鏡のように反映して発火するという特徴があります。発火とは、神経細胞に刺激が加わり、活動電位が生じること。ミラーニューロンはまるで鏡のように、相手の行動が自分の身に起きたかのごとく発火するのです。
例えば、相手がテレビを見て大笑いしていたら、その姿を見ている自分も脳内でミラーニューロンが発火し、笑いを共感します。相手が痛みに苦しんでいれば、自分も痛みを共感します。相手がイライラしていたら、自分もイライラしてしまうのです。このミラーニューロンの発見で、人は他者から大きな影響を受けていることがわかりました。
鏡のようにマネしてしまう正体は、ミラーニューロンという神経細胞。つまり、子どもが親や大人たちの行為・精神をマネしてしまうのは必然なのです。
子どもたちの世界で起こっているいじめも、大人社会の投影です。決して子どものせいではない。大人をマネしているのです。
子どもは時代の縮図であり、社会の未来を映し出す鏡です。全国各地でいじめがまん延しているのは、その鏡が暗い闇に覆われ、曇ったままの状態であるといえます。このままでは、明るい未来など期待できるはずもありません。
であれば、もうおわかりでしょう。大人が良い行動を始めるのです。
「いじめは絶対に許さない」
「いじめはどこにでも起こる。守るのは私だ!」
「いじめをこの世から根絶するために、私は行動する」
こんな思いで大人が動けば、すぐに変わるだろうと私は確信しています。
さあ、行動しましょう。子どもたちを救うために。
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