二兎を追うものは一兎をも得ず 今日から使えることわざ講座 No.54
「二兎を追うものは一兎をも得ず」の「ズバリの意味」「由来」「使い方」などを、ことわざの達人あらせんがわかりやすく解説します。
読み方
にとをおうものはいっとをもえず
ズバリの意味
二つのことを同時にうまくやろうと欲を出すと、結局はどちらも失敗したり、中途半端に終わったりすることのたとえ。
ことわざの由来
古代ローマで生まれたことわざ。二羽のうさぎを一度に捕まえようとしても、両方に逃げられ、結局は一羽も捕まえることができないことから。
似たことわざ
(日本のことわざ)
- 虻蜂取らず
- 心は二つ身は一つ
- 器用貧乏
(外国のことわざ)
- 二羽の兎を追う者は、一羽はとりそこね、もう一羽には逃げられる(イタリア)
- 一度に多くの兎を追う猟犬は一羽も殺せない(スペイン)
- すべてを望む者は、すべてを失う(メキシコ)
- 二人の妻を持つ男は部屋の隅で泣く(ネパール)
- 金の馬を持っているなら銀の羊は探さない(チベット)
あらせんより
- 欲張って同時に二つのことをしようとすると、結局どちらも成功しないという意味です。
- 2匹の兎を一度に捕まえようとしても、同時に逃げられてしまって、結局1匹も捕まえられないということからきています。
- 二人の女の子それぞれに声をかけ、どちらからもフラれてしまうなんて、まさにこれです。
- 実は、古代ローマで言われていた言葉なんです。それが日本でもことわざとして定着しているんです。やばいですよね。
- あれこれ手を出して集中できなかったり、同時にやって楽をしようとしたりすることの戒めとして長く使われているんです。
使い方
- 「のぞみお姉ちゃん、ちょっと最近やってみようと思っていることがあるんだけど・・・。」
- 「勇輔、どうしたの?」
- 「のぞみお姉ちゃん、今度、ギターとサックスを習おうと思っているんだ」
- 「えええ!勇輔、同時に二つを一緒に習い始めようとしているの!二兎を追う者は一兎をも得ずって言うでしょ。まずはどちらか一つにしなさいよ」
- ちゃんちゃん
Twitterで使い方を紹介しています
陸上部に入部し、短距離走も棒高跳びもやりたいと先生に相談したら
— 荒井 隆一(あらせん) (@PassionArasen) December 4, 2021
「#二兎を追う者は一兎をも得ず 。どちらかに決めなさい」と言われた
【意味】二つのことを同時にうまくやろうと欲を出すと、結局はどちらも失敗したり、中途半端に終わったりすることのたとえ#ことわざ #諺 #教養 #今日の積み上げ pic.twitter.com/caLEBNUOlq
YouTube動画で解説しています
Discordで交流しませんか?
ことわざに興味がある人と交流したいと思い、discord(コミュニケーションツール)で「CryptoKotowaza(ことわざ広場)」を開設しました。気軽にのぞいてみてください。→ https://discord.gg/jRsZ8hS5t7
【参考文献】
・小学生おもしろ学習シリーズ まんがことわざ大辞典 西東社
・やばいことわざ 監修 齋藤孝 アスコム
・小学生のまんが ことわざ辞典 改訂版 金田一春彦監修 金田一秀穂監修 学研
・小学生のためのことわざをおぼえる辞典 川嶋優編集 五味太郎絵 旺文社
・世界のことわざ比較辞典 日本ことわざ文化学会 岩波書店