推敲 今日から使えることわざ講座 No.219
「推敲」の「ズバリの意味」「由来」「使い方」などを、ことわざの達人あらせんがわかりやすく解説します。
読み方
すいこう
ズバリの意味
詩や文章の字句を何度も苦心して練り直すこと。
あらせんより
- 「推敲」とは、故事成語に分類される言葉です。昔の話が元になってできた言葉です。今から元になった話を紹介します。
- 唐の時代のことです。詩人の賈島が、ロバの背に揺られながら、詩を作っていました。
- 「やっとできたぞ!」
- 詩がついに完成しました。
- しかし、賈島は詩を読み返してみると、
- 「僧は推す月下の門」とするか、
- 「僧は敲く月下の門」とするかで、悩んでいたところ、
- 都の長官であった韓愈の行列にぶつかってしまったのです。
- そこで賈島は「申し訳ございません。実は、こういうわけでして・・・」と説明して謝りました。
- すると長官は、怒るどころか、にっこり笑って、
- 「それは、敲く、の方が良いでしょう」
- と言ったそうです。実は長官は、当時の大詩人の韓愈だったのです。
- それ以来、二人は詩友(詩を作るうえでの仲間、友人)になったとそうです。
- 「推敲」とは、こんな話が元になったのです。
- 文豪と呼ばれる方々の原稿は、今でも残っていますが、書いては消して、書いては消してという推敲を重ねた後があります。
- 人の心を動かす素敵な文章は、推敲を重ねて生まれるんですね。
使い方
- のぞみお姉ちゃん、ここ数日、遅くまでがんばってたみたいやね?
- 3日間徹夜したわ。何度も推敲してから、今日、やっと作品を提出できたよ。やり切ったわ。
- ちゃんちゃん
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【参考文献】
・小学生おもしろ学習シリーズ まんがことわざ大辞典 西東社
・やばいことわざ 監修 齋藤孝 アスコム
・小学生のまんが ことわざ辞典 改訂版 金田一春彦監修 金田一秀穂監修 学研
・小学生のためのことわざをおぼえる辞典 川嶋優編集 五味太郎絵 旺文社
・深谷圭助先生のまんが国語事典 まんがことわざ事典 金の星社
・世界のことわざ比較辞典 日本ことわざ文化学会 岩波書店
・わざわざことわざ事典 国松俊英 童心社