瓜の蔓に茄子はならぬ 今日から使えることわざ講座 No.148
「瓜の蔓に茄子はならぬ」の「ズバリの意味」「由来」「使い方」などを、ことわざの達人あらせんがわかりやすく解説します。
読み方
うりのつるに なすびはならぬ
ズバリの意味
平凡な親から非凡な子は生まれない。血は争えないということ。また、ある原因からは、それ相応の結果しか生じないこと。
ことわざの豆知識
- 瓜をごく普通の親、茄子を優れた子供にたとえています。茄子は今は馴染みのある野菜ですが、昔は高貴な色とされる紫色であることから、縁起ものと考えられていたようです。
- 類句:燕雀鳳を生まず、蛙の子は蛙、鳶の子は鷹にならず
- 英語例:Eagles does not breed doves.(鷲は鳩を生まない)
あらせんより
- このことわざは、血はあらそえないことのたとえです。平凡な親からは、優れた非凡な子は生まれないという意味になります。
- そこから発展して「原因のないところに結果は生まれない」という意味でも使われるんです。
- ウリ科の植物は、キュウリ、スイカ、カボチャ、メロンなどです。スイカなどは、水分が90%もあり、のどがかわいた時に食べると美味しいですよね。のどのかわきを「うるおす」ので「ウリ」と呼ばれるようになったとか、実が熟することを「うれる」というから、その名がついたといわれています。
- あらせんは、平凡な親からも優れた非凡な子は生まれると確信しています。人間の成長には「環境」が大きく影響しているんです。だから子供に環境さえ整えてあげれば、子供はいくらでも可能性を開花させていけるんです。
- あらせんはそう信じています。
- あと、このことわざは「原因のないところに結果は生まれない」という意味でも使われると説明しましたが、あらせんには、このことを真剣に私に伝えてくれた恩人のエピソードがあります。
- あらせんは昔、通信制の大学で学びながら植木屋で働いていた頃がありました。親が離婚して母親に育てられていましたので、貧乏でした。だから働きながら学ぶという選択を選んだんですね。
- でもね、通信制の大学で学ぶって、なかなか難しいです。4単位取得する場合、レポートを4本書いて大学に提出。レポートが合格したら、次は試験を受けることができます。そして試験に合格したら4単位を取得。こんな流れです。卒業には当時135単位取得する必要がありました。
- 私は昼間は造園会社で働いていましたので、勉強時間は平日の夜、土日で行わなくてはなりませんが、誰も「勉強しなさい」って言ってくれないんです。自分で決めて勉強しなければなりません。気がつけば全く勉強しない自分になっていました。
- そんな時に恩人が私に話してくれたんです。
- 「過去の荒井くんの行いの結果が今の荒井くんの姿や。未来の荒井くんの姿は今の荒井くんが何をしているかなんや!今、何も勉強していない荒井くんが、将来、教師になんてなれるわけないやろ!」「今から勉強を始めろよ!」って涙ながらに話してくれたんです。
- 「原因のないところに結果は生まれない」と恩人が私に教えてくれたんです。
- その4年後に私は教員採用試験に合格しました。
- 今、その恩人に会うことはできないのですが、心の底から感謝しています。
使い方
- お父さん、今日、学校から「通知表」もらってきたわ。オール2でした。トホホ。
- わちゃ・・・。瓜の蔓に茄子はならぬ、か・・・。やっぱりお父さんの子供やわ。トホホ。
- ちゃんちゃん
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【参考文献】
・小学生おもしろ学習シリーズ まんがことわざ大辞典 西東社
・やばいことわざ 監修 齋藤孝 アスコム
・小学生のまんが ことわざ辞典 改訂版 金田一春彦監修 金田一秀穂監修 学研
・小学生のためのことわざをおぼえる辞典 川嶋優編集 五味太郎絵 旺文社
・深谷圭助先生のまんが国語事典 まんがことわざ事典 金の星社
・世界のことわざ比較辞典 日本ことわざ文化学会 岩波書店
・わざわざことわざ事典 国松俊英 童心社