漁夫の利 今日から使えることわざ講座 No.213
「漁夫の利」の「ズバリの意味」「由来」「使い方」などを、ことわざの達人あらせんがわかりやすく解説します。
ズバリの意味
当事者が争っている間に、関係のない人が入り込んで利益を横取りすること。
豆知識
英語例:Two dogs fight for a bone and the third runs away with it. (二匹の犬が一本の骨を取ろうと争い、3番目の犬がそれを持って逃げる)
あらせんより
- 漁夫の利には、こんな由来があります。「戦国策」という本に載っています。
- 今から2千年以上前、中国ではさまざまな国が争っていました。なかでも秦は強国としてほかの国に恐れられていました。
- その頃、趙が燕を攻めようとしていました。
- そこで燕の王は、蘇代という者に、趙の王を(燕を攻めないように)説得させることにしたんです。
- 蘇代は趙の王に会うとこんな話をしました。
- 「あるとき、しぎがはまぐりの肉をくちばしで挟むと、はまぐりは貝殻を閉じてしぎのくちばしを挟んだ。両者が互いに争っていると、通りかかった漁師が両方とも捕えてしまった」
- 蘇代はここまで話すと口調を改めてさらに言います。
- 「今、燕と趙が戦えば、国土は荒れ、人々は疲れ果ててしまいます。そこへ、秦がせめてきたら、燕と趙もひとたまりもありません。どうか、お考え直しください」
- これを聞いた趙の王は、なるほどと思って、燕を攻めるのをやめたといいます。
- こんな話が由来です。蘇代って賢いですね。
使い方
- のぞみお姉ちゃん、今度が私がプリンを食べる番じゃなかった?
- かなえ、本当に忘れん坊やな。この前はかなえが食べてたやん。
- えっ!プリンがなくなってる!!きっと、たまえが食べたんやわ。まさに漁夫の利やわ。
- ちゃんちゃん
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選挙で有力候補の二人がお互いをののしりあっていたら、無名の新人候補が、#漁夫の利 で当選してしまいました。
— ことわざの達人あらせん🔥 (@CryptoKotowaza) December 13, 2021
【意味】当事者が争っている間に、関係のない人が入り込んで利益を横取りすること#ことわざ #諺 #教養 #今日の積み上げ
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【参考文献】
・小学生おもしろ学習シリーズ まんがことわざ大辞典 西東社
・やばいことわざ 監修 齋藤孝 アスコム
・小学生のまんが ことわざ辞典 改訂版 金田一春彦監修 金田一秀穂監修 学研
・小学生のためのことわざをおぼえる辞典 川嶋優編集 五味太郎絵 旺文社
・深谷圭助先生のまんが国語事典 まんがことわざ事典 金の星社
・世界のことわざ比較辞典 日本ことわざ文化学会 岩波書店
・わざわざことわざ事典 国松俊英 童心社