「漁夫の利」の「ズバリの意味」「由来」「使い方」などを、ことわざの達人あらせんがわかりやすく解説します。
この記事でわかること(早見表)
| 読み方 | ぎょふのり |
|---|---|
| ズバリの意味 | 当事者が争っている間に、関係のない人が入り込んで利益を横取りすること。 |
| 似た意味 | 鳶に油揚げをさらわれる |
| 反対・対照の言葉 | ― |
| 英語では | Two dogs fight for a bone, and a third runs away with it. |
「漁夫の利」の意味
当事者が争っている間に、関係のない人が入り込んで利益を横取りすること。
「漁夫の利」の由来
中国の歴史書『戦国策(せんごくさく)』にある話です。しぎ(鳥)がはまぐりの身を食べようとしたら、はまぐりが貝がらを閉じて、しぎのくちばしをはさみました。
どちらもゆずらずにあらそっている間に、通りかかった漁師(漁夫)が、両方ともつかまえてしまった、という話から生まれた言葉です。
英語例:Two dogs fight for a bone and the third runs away with it. (二匹の犬が一本の骨を取ろうと争い、3番目の犬がそれを持って逃げる)
あらせんより
漁夫の利には、こんな由来があります。「戦国策」という本に載っています。
今から2千年以上前、中国ではさまざまな国が争っていました。なかでも秦は強国としてほかの国に恐れられていました。
その頃、趙が燕を攻めようとしていました。
そこで燕の王は、蘇代という者に、趙の王を(燕を攻めないように)説得させることにしたんです。
蘇代は趙の王に会うとこんな話をしました。
「あるとき、しぎがはまぐりの肉をくちばしで挟むと、はまぐりは貝殻を閉じてしぎのくちばしを挟んだ。両者が互いに争っていると、通りかかった漁師が両方とも捕えてしまった」
蘇代はここまで話すと口調を改めてさらに言います。
「今、燕と趙が戦えば、国土は荒れ、人々は疲れ果ててしまいます。そこへ、秦がせめてきたら、燕と趙もひとたまりもありません。どうか、お考え直しください」
これを聞いた趙の王は、なるほどと思って、燕を攻めるのをやめたといいます。
こんな話が由来です。蘇代って賢いですね。
使い方と例文
ショートコントで使い方をチェック
のぞみお姉ちゃん、今度が私がプリンを食べる番じゃなかった?
かなえ、本当に忘れん坊やな。この前はかなえが食べてたやん。
えっ!プリンがなくなってる!!きっと、たまえが食べたんやわ。まさに漁夫の利やわ。
例文
- 兄と姉がケーキの取り合いをしているすきに、弟が食べてしまった。漁夫の利だ。
- 二つのチームがあらそっている間に、三位のチームが優勝した。まさに漁夫の利だ。
似た意味のことわざ・反対の意味のことわざ
似た意味
- 鳶に油揚げをさらわれる大事なものを、横から不意にうばわれること。
英語ではなんていう?
- Two dogs fight for a bone, and a third runs away with it.(二匹の犬が骨をあらそい、三匹目が持っていく)
中学受験・テストに出るポイント
- 「漁夫」は漁師のことです。「漁父の利」とも書きます。
- 「鳶に油揚げをさらわれる」と似た場面で使います。
確認クイズ
「漁夫の利」の話で、あらそっていたのは?
- ア しぎとはまぐり
- イ 犬とさる
- ウ とらと竜
答えを見る
答えは「ア しぎとはまぐり」。あらそっている間に、二つとも漁師につかまってしまう話です。
動画で覚えよう
「今日から使えることわざ講座」では、ことわざをショートコントで解説しています。
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【参考文献】
・小学生おもしろ学習シリーズ まんがことわざ大辞典 西東社
・やばいことわざ 監修 齋藤孝 アスコム
・小学生のまんが ことわざ辞典 改訂版 金田一春彦監修 金田一秀穂監修 学研
・小学生のためのことわざをおぼえる辞典 川嶋優編集 五味太郎絵 旺文社
・深谷圭助先生のまんが国語事典 まんがことわざ事典 金の星社
・世界のことわざ比較辞典 日本ことわざ文化学会 岩波書店
・わざわざことわざ事典 国松俊英 童心社