Arasenblog Witten by Ryuichi Arai

いじめ体験談④ しょこたんこと、中川翔子さん

いじめ

 ディズニー映画の吹き替えや歌手、イラストレーターなど、幅広く活躍されている「しょこたん」こと中川翔子さん。中川さんも壮絶ないじめを乗り越え、夢を実現した素晴らしい方です。

 「クラスで浮いてしまって。絵を描いていても『キモイんだよ!』って言われて。一人で過ごす休み時間は教科書の整理で忙しいふりをしたり、図書室に隠れたり。悩み過ぎて、吐いているところを見られて『ゲロマシーン』ってあだ名をつけられて。本当にしんどかった。(中略)ちょっとても楽でいられる瞬間を増やそうと、インターネットでチャットして、好きな映画やゲーム、アニメソングとか、いろいろな物を調べました。唯一の救いでした。(中略)中3の終わりごろ、靴がなくなった。(中略)そこから学校に行かなくなってしまった。(中略)『そんな人たち、気にしなくていい』って今は思えるけど、当時は心の振り幅が大きくて、制御できなかった。消えちゃいたい、死にたいと思う時、子猫がひざに乗ったとか、母が通りかかったとか、ギリギリで『今じゃなくていいか』ってやり過ごした感じでした」

 彼女は壮絶ないじめで「死にたい」とまで思っていたのです。

 いじめている側は、相手が悩んでいることなんてまったく気にしていないんでしょうね。靴を隠したり、ゲロマシーンっと言ったり、相手が困っている姿を面白がっている。本当に残念です。

 一方、中川さんは、少しでもポジティブに生きようと、パソコンで自分が好きなことを徹底的に調べました。気づかないうちにプロトレ期間へ突入していたのです。

 中川さんは体験談として、次のように綴っています。

 「今はお仕事でアニメソングのラジオ番組をやったり、アフレコをしたり。あの頃閉じこもっていた部屋で見つけたいろいろなことが、役に立っています。あの頃の自分に『お疲れ様』って背中をなでてあげたい。学校に行けなくたって、大丈夫。ちょっと避難するだけ。いま読んでいる本や、聞いた音楽、見つけた『これ、好き』って思えることが、栄養になって返ってきてくれる日があると、今の私は断言できます。夢の種まきだと思って、しんどい時こそ逆に『これが好き』って言ってみてほしい」

 中川さんの言葉には、いじめられている人に強く伝えたい内容が詰まっています。

 いじめから逃げるためには、一人になる勇気が必要です。「でもやっぱり怖い」と思っている人にとって、中川さんの体験談は希望の光になるでしょう。一人になる方法はさまざまですが、まずは一歩を踏み出してください。

 孤独な時間こそ、夢を育むチャンスなのです。

 学校に行かなくても卑屈になってはいけません。あなたはこれから何でも、いつでも挑戦できるのですから。