「千慮の一失」の「ズバリの意味」「由来」「使い方」などを、ことわざの達人あらせんがわかりやすく解説します。
この記事でわかること(早見表)
| 読み方 | せんりょのいっしつ |
|---|---|
| ズバリの意味 | いかに思慮深い人でも、ときにはしくじったりすることがあるということ。また、十二分に注意したつもりなのに、思いもよらないしくじりをしてしまうことのたとえ。 |
| 似た意味 | 猿も木から落ちる、弘法にも筆の誤り |
| 反対・対照の言葉 | ― |
| 英語では | Even Homer sometimes nods. |
「千慮の一失」の意味
いかに思慮深い人でも、ときにはしくじったりすることがあるということ。また、十二分に注意したつもりなのに、思いもよらないしくじりをしてしまうことのたとえ。
「千慮の一失」の由来
中国の歴史書『史記』にある「智者も千慮に必ず一失あり(かしこい人でも、千回考えれば一度はまちがう)」という言葉がもとです。
類句:弘法にも筆の誤り、猿も木から落ちる
英語例:There is none so wise but he is foolish sometimes. (いくら賢者でも、愚かなことをすることもある)
あらせんより
とても頭がよい人でも、たくさん考えているうちには、一度は誤った考えをします。また、考えに考えぬいて十分に準備をしたつもりでも、手ぬかりがあって失敗することがあります。という意味のことわざです。
このことわざの元となったのは、中国の古い本「史記」に書かれている言葉です。
その本には「智者も千慮に必ず一失あり、愚者も千慮に一得あり」とあります。
「智者」は頭が良い人で、「千慮」は何度も考えることです。「愚者」は愚かな人を指します。ここでの千は、千回という数えられる数字ではなく、「とても多い」という意味になります。
まあ、すごい!!って思われている人でも、失敗することがあるって当たり前ですよね。だから人間完璧な人なんていません。
もし、すごいって思われている人が失敗した場面に遭遇したら、このことわざでその人を励ましてあげましょう。
使い方と例文
ショートコントで使い方をチェック
ええ!まさか!
どうしたん?
いつもは慎重な今日子がまさかあんな初歩的な失敗をするなんて、まさに千慮の一失やわ。びっくりや。
例文
- 慎重な父が、旅行の切符を忘れた。千慮の一失だ。
- どんなに準備しても千慮の一失はあるから、最後にもう一度確認しよう。
似た意味のことわざ・反対の意味のことわざ
似た意味
- 猿も木から落ちるその道の名人でも、ときには失敗すること。
- 弘法にも筆の誤りどんな名人でも、ときには失敗すること。
英語ではなんていう?
- Even Homer sometimes nods.(ホメロスでさえ、ときにはいねむりをする)
中学受験・テストに出るポイント
- 「千慮」は千回考えること、「一失」は一つの失敗のことです。
- 反対に、おろかな人もたまにはよい考えを出すことを「千慮の一得」と言います。
確認クイズ
「千慮の一失」と似た意味のことわざは?
- ア 石の上にも三年
- イ 急がば回れ
- ウ 猿も木から落ちる
答えを見る
答えは「ウ 猿も木から落ちる」。どんな名人や、かしこい人でも、ときには失敗するという意味です。
動画で覚えよう
「今日から使えることわざ講座」では、ことわざをショートコントで解説しています。
あわせて読みたい
【参考文献】
・小学生おもしろ学習シリーズ まんがことわざ大辞典 西東社
・やばいことわざ 監修 齋藤孝 アスコム
・小学生のまんが ことわざ辞典 改訂版 金田一春彦監修 金田一秀穂監修 学研
・小学生のためのことわざをおぼえる辞典 川嶋優編集 五味太郎絵 旺文社
・深谷圭助先生のまんが国語事典 まんがことわざ事典 金の星社
・世界のことわざ比較辞典 日本ことわざ文化学会 岩波書店
・わざわざことわざ事典 国松俊英 童心社