この記事の3行まとめ
- 2024年度の不登校の小中学生は353,970人で、過去最多でした。
- 国は2023年に「COCOLOプラン」をまとめ、学校の中と外に学びの場を増やしています。
- 自宅でのオンライン学習の出席扱いや、学校外での学びを成績に反映できる仕組みもあります。
命をかけてまで、学校に行かなくていい
私はずっと、「大人に相談してもいじめが止まらなければ、命をかけてまで学校に行かなくていい」と伝えてきました(いじめから逃げていい)。
すると、「家にいたら、子ども同士のコミュニケーションが学べない」と言われることがあります。でも、コミュニケーションを学ぶ方法が「いじめ」では、あまりにも過酷です。必要なのは、学校以外でも学べる環境です。
不登校の今
文部科学省の調査によると、2024年度に不登校だった小中学生は353,970人で、過去最多でした。私が本を書いた2017年度は約14万人でしたから、7年で2倍以上になっています。
国の方針:COCOLOプラン
文部科学省は2023年3月、「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策(COCOLOプラン)」をまとめました。柱は次の3つです。
- 不登校の子ども全員の学びの場を確保し、学びたいと思ったときに学べる環境を整える
- 心の小さなSOSを見逃さず、「チーム学校」で支援する
- 学校の風土を「見える化」し、みんなが安心して学べる場所にする
いま使える学びの場
| 学びの場 | どんなところか |
|---|---|
| 校内教育支援センター | 学校の中にある、教室以外の居場所。2024年度には全国の約15,900校に設置 |
| 教育支援センター | 市町の教育委員会が設ける、学校の外の学びの場 |
| 学びの多様化学校 | 不登校の子どもに合わせた特別な教育課程を持つ学校 |
| フリースクールなど | 民間の団体が運営する学びの場 |
| 自宅でのオンライン学習 | 学校の授業の配信や、ICT教材を使った学習 |
出席扱いと、成績への反映
- 出席扱い:自宅でのICTを使った学習や、教育支援センター、フリースクールでの学習は、一定の条件を満たせば、校長の判断で出席扱いにできます。
- 成績への反映:2024年8月の文部科学省令の改正で、学校に行けない間の学校外での学習の成果を、成績に反映できるようになりました。
くわしい条件は学校によって異なります。担任や校長先生に「出席扱いにできますか」「成績にどう反映されますか」と相談してください(保護者向けには学校を休ませる判断と、休んでいる間の学びで解説しています)。
地域にできること
学校の外の学びの場を支えるのは、地域の力です。
- 公民館や図書館で、子どもが安心して過ごせる時間をつくる
- 学習支援ボランティアとして、教育支援センターやフリースクールに関わる
- 「学校に行っていない子」を責めず、地域の行事に誘う
学校に行けなくても学び続けられる地域は、いじめで苦しむ子どもにとって大きな安心になります。
出典:荒井隆一『いじめ2.0』第3・6節、文部科学省 不登校対策推進本部(2025年11月6日)、文部科学省「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策(COCOLOプラン)」(2023年3月)、令和6年文部科学省令第24号
