保護者のためのいじめQ&A

学校へのいじめ相談の仕方と、学校からもらうべき回答

あらせん(荒井隆一)あらせん (更新 2026年10月30日)
この記事の目次
  1. 相談の前に準備すること
  2. 相談で伝える3つのこと
  3. 学校はこう動く。12のステップを保護者の目線で
  4. 相談の場で必ずもらうべき5つの回答
  5. やりとりは必ず記録する

この記事の3行まとめ

  • 相談では「いじめとして対応してほしい」と、はっきり伝えます。
  • 学校には、法律と国の方針にもとづいた対応の手順があります。流れを知っておくと安心です。
  • 相談の場では、5つのことを必ず確認し、やりとりを記録に残します。

わが子のいじめを学校に相談するのは、保護者にとっても勇気のいることです。「モンスターペアレントだと思われないか」「かえって子どもが不利にならないか」。そんな不安から、相談をためらう方もいます。

でも、学校にいじめを伝えるのは、保護者の当然の権利です。学校にとっても、早く知らせてもらえるほど、対応がしやすくなります。

相談の前に準備すること

  • 子どもから聞いた話を、日付を入れてメモにまとめる
  • スクリーンショットや写真などの証拠を用意する
  • 子どもの今の様子(体調、登校の様子、気持ち)を書いておく
  • 子どもが「何を望んでいるか」を聞いておく(相手と離れたい、謝ってほしい、知られたくない など)

相談で伝える3つのこと

  1. 「いじめとして対応してほしい」:子どもが心身の苦痛を感じていれば、法律上いじめにあたります
  2. 「まず子どもの安全を守ってほしい」:明日からの見守りの方法を確認します
  3. 「事実確認の結果と、今後の方針を教えてほしい」:いつ連絡をもらえるかも確認します

学校はこう動く。12のステップを保護者の目線で

学校には、すべての学校に置くことが法律で決められた「学校いじめ対策組織」があり、いじめを知った教職員はこの組織に報告しなければなりません。私が拙著『いじめ2.0』で示した対応マニュアルでは、学校の動きを12のステップに整理しています。

「●●学校のいじめ対応はこれです!」(イラスト)
学校には、いじめ対応の決まった手順があります。(イラスト:広野りお)
ステップ学校がすること保護者が知っておきたいこと
1〜2発見・報告、緊急対策会議担任に伝えても、学校全体で対応が始まります
3子どもたちへの聴き取り被害の子、加害の子、見ていた子から話を聞きます
4いじめかどうかの判断、方針決め方針を教えてもらいましょう
5被害の子の家庭への連絡・訪問できればその日のうちに、事実と方針の説明があります
6〜7加害の子の家庭への連絡、方針の見直し保護者の要望をふまえて方針が修正されます
8教育委員会への報告いじめと判断したら報告します
9〜10指導と謝罪の場謝罪は、子どもが望む場合に、加害の子が心から謝れる状態になってから行います
11〜123か月の見守りと「解消」の判断行為が止んでいるか、子どもが苦痛を感じていないかを面談で確かめます

学校側から見たくわしい流れは、いじめはチームで対応する。「学校いじめ対策組織」の作り方と12のステップで解説しています。

相談の場で必ずもらうべき5つの回答

確認すること聞き方の例
いじめとして扱うか「いじめとして対応していただけますか」
担当の窓口「今後の連絡は、どなたにすればよいですか」
明日からの安全の守り方「明日から、休み時間や登下校はどう見守っていただけますか」
事実確認の予定「聴き取りの結果は、いつごろ教えていただけますか」
次の連絡日「次は、何日に連絡をいただけますか」

やりとりは必ず記録する

学校とのやりとりは、日時、相手、話した内容をメモに残してください。電話のあとにメモするだけでもかまいません。万一、対応に納得できないときに、とても大切な資料になります。

学校とは「敵」ではなく、子どもを守る「チーム」です。感情的にならず、事実と要望をはっきり伝えることが、いちばんの近道です。それでも対応に納得できないときは、学校の対応に納得できないときを読んでください。

出典:いじめ防止対策推進法 第22条・第23条、文部科学大臣決定「いじめの防止等のための基本的な方針」(平成29年改定)、荒井隆一『いじめ2.0』第2・16節、第2・17節

あらせん(荒井隆一)
この記事を書いた人 あらせん(荒井隆一)

小学校校長。書家。ことわざの達人。SUNPEACE 理事長、情熱教師塾 塾長。第63回読売教育賞 最優秀賞。著書『いじめ2.0〜新しいいじめとの戦い方〜』。

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