この記事の3行まとめ
- いじめは、長い休みが明けて人間関係が固まってくる5〜6月と10〜11月に多くなる傾向があります。
- その前の4月と9月に、ルールづくり、アンケート、面談を「仕込んで」おくことが大切です。
- 年度末には、記録の整理と次の学年への引き継ぎを忘れずに行います。
いじめが多い時期を知っておく
群馬県教育委員会の調査(2009年)では、いじめの認知件数は5〜6月と10〜11月に多くなっていました。長期休暇が明け、学級の人間関係が固まってくる時期です(いじめが起こりやすい学級・時期・場所)。
多い時期がわかっていれば、その前に手を打てます。
いじめ予防の年間カレンダー
| 月 | 学級でできること | 学校全体でできること |
|---|---|---|
| 4月 | 学級のルールづくり。「いじめは許さない」と担任が宣言する。自己紹介で一人一人のよさを知る | 学校いじめ防止基本方針を保護者に知らせる。いじめ対策組織の先生を紹介する |
| 5月 | 休み時間の様子を見て回る。係や当番で全員に役割をつくる | 1回目のいじめアンケート |
| 6月 | 全員と短い面談をする。気になる子の情報を学年で共有する | アンケート結果をもとにした対策会議 |
| 7月 | 1学期の振り返り。「ありがとう」を伝え合う | 夏休み前に相談窓口のカードを配る |
| 9月 | 夏休み明けの欠席、遅刻、表情の変化に注意する | 長期休み明けの見守りを強める |
| 10月 | 行事の役割分担で、全員が活躍できるようにする | 2回目のいじめアンケート |
| 11月 | 傍観者を仲裁者に変える授業を行う | 2回目の面談、対策会議 |
| 12月 | 2学期の振り返り | 冬休み前に相談窓口を再確認 |
| 1月 | 冬休み明けの様子を見守る | 3回目のアンケート |
| 2月 | 学級の成長を振り返り、認め合う | いじめ防止基本方針の見直し |
| 3月 | 次の学年への引き継ぎ資料をつくる | 対応記録の整理と保存 |
4月と9月が勝負
いじめが増える時期の前、4月と9月に仕込むことが大切です。
- 4月:担任が最初の学級活動で「このクラスでは、いじめは絶対に許さない。困ったら必ず先生に言ってね。必ず守る」と宣言します。
- 9月:夏休み明けは、子どもの様子が大きく変わる時期です。欠席が続く子、表情が暗い子には、早めに声をかけます。
使える記事
| 時期 | 使える記事 |
|---|---|
| 5月・10月 | 無記名アンケートと全員面談のやり方 |
| 通年 | いじめ予防のカギは「自己有用感」、「褒める」と「認める」は違う |
| 11月 | 傍観者を仲裁者に変える授業アイデア |
| いじめが起きたら | いじめはチームで対応する |
このカレンダーは一つの例です。学校の行事予定に合わせて、アンケートや面談の時期を調整してください。
出典:荒井隆一『いじめ2.0』第2・12節、文部科学大臣決定「いじめの防止等のための基本的な方針」(平成29年改定)
