地域と大人にできること

学校に行かなくても学べる地域へ。不登校35万人時代の学びの場

あらせん(荒井隆一)あらせん (更新 2026年10月30日)
この記事の目次
  1. 命をかけてまで、学校に行かなくていい
  2. 不登校の今
  3. 国の方針:COCOLOプラン
  4. いま使える学びの場
  5. 出席扱いと、成績への反映
  6. 地域にできること

この記事の3行まとめ

  • 2024年度の不登校の小中学生は353,970人で、過去最多でした。
  • 国は2023年に「COCOLOプラン」をまとめ、学校の中と外に学びの場を増やしています。
  • 自宅でのオンライン学習の出席扱いや、学校外での学びを成績に反映できる仕組みもあります。

命をかけてまで、学校に行かなくていい

私はずっと、「大人に相談してもいじめが止まらなければ、命をかけてまで学校に行かなくていい」と伝えてきました(いじめから逃げていい)。

すると、「家にいたら、子ども同士のコミュニケーションが学べない」と言われることがあります。でも、コミュニケーションを学ぶ方法が「いじめ」では、あまりにも過酷です。必要なのは、学校以外でも学べる環境です。

不登校の今

文部科学省の調査によると、2024年度に不登校だった小中学生は353,970人で、過去最多でした。私が本を書いた2017年度は約14万人でしたから、7年で2倍以上になっています。

国の方針:COCOLOプラン

文部科学省は2023年3月、「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策(COCOLOプラン)」をまとめました。柱は次の3つです。

  1. 不登校の子ども全員の学びの場を確保し、学びたいと思ったときに学べる環境を整える
  2. 心の小さなSOSを見逃さず、「チーム学校」で支援する
  3. 学校の風土を「見える化」し、みんなが安心して学べる場所にする

いま使える学びの場

学びの場どんなところか
校内教育支援センター学校の中にある、教室以外の居場所。2024年度には全国の約15,900校に設置
教育支援センター市町の教育委員会が設ける、学校の外の学びの場
学びの多様化学校不登校の子どもに合わせた特別な教育課程を持つ学校
フリースクールなど民間の団体が運営する学びの場
自宅でのオンライン学習学校の授業の配信や、ICT教材を使った学習

出席扱いと、成績への反映

  • 出席扱い:自宅でのICTを使った学習や、教育支援センター、フリースクールでの学習は、一定の条件を満たせば、校長の判断で出席扱いにできます。
  • 成績への反映:2024年8月の文部科学省令の改正で、学校に行けない間の学校外での学習の成果を、成績に反映できるようになりました。

くわしい条件は学校によって異なります。担任や校長先生に「出席扱いにできますか」「成績にどう反映されますか」と相談してください(保護者向けには学校を休ませる判断と、休んでいる間の学びで解説しています)。

地域にできること

学校の外の学びの場を支えるのは、地域の力です。

  • 公民館や図書館で、子どもが安心して過ごせる時間をつくる
  • 学習支援ボランティアとして、教育支援センターやフリースクールに関わる
  • 「学校に行っていない子」を責めず、地域の行事に誘う

学校に行けなくても学び続けられる地域は、いじめで苦しむ子どもにとって大きな安心になります。

出典:荒井隆一『いじめ2.0』第3・6節、文部科学省 不登校対策推進本部(2025年11月6日)、文部科学省「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策(COCOLOプラン)」(2023年3月)、令和6年文部科学省令第24号

あらせん(荒井隆一)
この記事を書いた人 あらせん(荒井隆一)

小学校校長。書家。ことわざの達人。SUNPEACE 理事長、情熱教師塾 塾長。第63回読売教育賞 最優秀賞。著書『いじめ2.0〜新しいいじめとの戦い方〜』。

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